【台湾華語】学習書、はじめの1か月の使い方。文法からリスニングまで。

語学学習

2023年の秋にはじめた台湾華語学習、

2024年の1月になって、やっと最初の学習本を購入しました。

本を手にしてから約1か月、この本をどのように進めたかをまとめました。

1か月の流れ(ざっくり)
  • 精読しはじめる
  • ざっと読み切る
  • 聞き流しする
  • 声出し練習する
  • 聞き取りをする

使用した書籍

使用した書籍は『単語と文法から学ぶ PAPAGO式台湾華語』(著者:PAPAGO遊学村、出版社:アスク出版、発売:2023年)です。

こちらの本は、入門から初級の学習者向けながら、台湾華語の単語と文法をしっかり学べる1冊です。

本の対応レベル…Band(受験レベル):Band A、Level(判定レベル):入門級(A1)Level 1、語彙数:800語

この本を選ぶまでの過程について書いた記事はこちら!

本の頭から精読

まずは順当に冒頭のLesson 1から読みはじめることにしました。

2つの学習アプリ、DuolingoとSuperChiseneseを2~3か月進めてるので、

特に問題ないでしょ~~と余裕な気持ちで読み進めると、

「不客氣」「小姐」など意外とアプリではまだ出てない初見単語が。

最初の余裕な気持ちはすぐに打ち砕かれました・・・

Lesson 10を越えたあたりからは、量詞など含め知らない単語が多くなってペースダウン。

1冊読み切るのに思ったより時間がかかりそうだな・・・と考えました。

全体の流し読みに切り替え

2日目には精読ではなく、全体を流し読みで読み切る方針に変更しました。

流し読みをする意図は、「文法の説明」と「例文の日本語訳」に目を通して全体像を把握することで、他の教材でわからない文法を逆引きしやくするためです。

本に最後まで目を通した所感は、

小難しい表現はなくて、本当に初級だな

といった感じでした。(後でこの考えを改めることになる)

そしてその「初級」の内容すらまだ何も知らない状況。

台湾華語学習の入り口に立ったんだなという実感もわきました。

例文音声を聞いてみる

「単語と文法から学ぶ PAPAGO式 台湾華語」では無料で例文音声がダウンロードできるので、リスニング学習もはじめてみることにしました。

秋頃からはじめた台湾華語学習は、発音練習、声調の聞き取り、注音符号・ピンインなどの基礎学習に時間を割いていました。

せっかく文章のリスニング練習をゼロからはじめるということで、

中文が聞き取れるようになる手掛かりを探ることにしました。(1月12日)

自分のリスニング能力を知る

リスニングといえば、やったことがあるのは2文字の単語を聞いて注音符号と声調で書き起こしてみたくらいで

自分のリスニング能力を把握していませんでした。

そこで、例文・発音・日本語訳に目を通して、文の意味がわかっていると感じている状態で、どれくらい聞こえるのかを試してみました。

  • 使う例文: 最終章 Lesson 38の例文を23個(5~13単語程度)
  • 例文音声: 例文が中文で読み上げられる。約2秒の間をあけ、次の例文が読み上げられる
  • 再生方法: アプリAudiproを使用して例文音声を再生

等倍で全文、x0.75倍速で全文の順で聞いてみました。

等倍
  • 全く聞き取れない。
  • 表音文字を使っても聞き取れないくらいに、言語として認識できない。
x0.75倍速
  • 単語の音:「shueshen」→生徒、「laoshi」→先生など発音と意味の両方を覚えてた単語は聞こえる
  • 単語の意味:聞こえた音の意味を思い出す前に、音声がどんどん進んでいく
  • 単語の声調:知らない単語の声調は当てられない

正しい発音(xuesheng)では覚えられていないが、出会った単語が少ないので、「shueshenみたいな音」=學生=学生と覚えている

例文に目を通すと「漢字」でいくらか意味がわかってしまうせいで(おかげで)、わかっていると感じていましたが、

ざっと目を通しただけの文章は、丁寧ではっきりした発音でも、聞き取れない・意味が取れない・声調で起こせないということがわかり、段階を踏んだ学習が必要と確認できました。(当然)

例文を1つずつ確認

目を通しただけの文は聞き取れないとわかったので、

次に、精読した文だとどれくらい聞き取れるようになるのかを確認することにしました。

やり方は、例文の単語と日本訳を見て、続いて例文と音声を突き合わせるという方法を取りました。

  • 例文の日本語訳をみる
  • 文法の説明文を読む
  • 例文の中でわからない単語を、単語ページで確認する
  • 例文音声を聞く

例文は、引き続き最終章の例文を使います。

最終章で選ぶ理由は、最終章の難易度をつかめば、全体の難易度を測れると考えたからです。

例文音声を毎晩寝る前に聞き流す

精読した例文を毎晩寝る前に聞き流すことにしました。

音声を流す順番は以下の通りです。

  • 例文(中文)
  • 単語(中文→日本語訳)
  • 練習問題(中文)

私の個人的な考え方としては、「聞き流しでは外国語は話せるようにはならない」と思っているので、今回の聞き流しは、たくさん音を聞いて、中文のリズムに耳が慣れたらいいな、慣れたら聞こえ方にどんな変化があるのだろうか、という観点でトライしました。

聞き流しの経過
  • 初日(1/12)
    • 意味の取れない音声がただ流れていく。発音を覚えてる一部の単語が聞こえるだけで、全体を聞き取ることはできない。
    • 再生速度をx0.5倍速にすることで、単語がいくつか聞こえるように。
  • 6日(1/18)
    • x0.5倍速に慣れてくる。x0.75倍に上げても、音声においてけぼりにされにくくなる。
    • 文として聞き取れている(ように感じる)例文が増える。
  • 8日(1/20)
    • x0.75倍速から等倍に上げても、音声においてけぼりにされにくくなる。
    • ただ覚えられていない単語が多すぎて、文章の意味がわからない例文が多い

「聞き流し」を続けて1週間、「単語の定着」「文として聞き取れる」のどちらも進捗が悪いことがわかりました。

覚えていない単語の聞こえ方

覚えてない・知らない単語がくると、「アルファベット」で浮かんでいました。

例えば、文字で意味がわかる「爺爺」「車」は、発音を覚えていなくて、

  • 正解) 爺爺的車
  • 脳内) yeah yeah 的 choaaa って、何???(回路切断)

といった感じです。

さらに、覚えてない単語がきた瞬間に「中文理解用の思考回路」がスパーンと断ち切られて、続きを聞く意識が途切れてしまうことを発見。

外国語学習の「聞き取れない音は自分でも発音できない、すなわち自分で発音できれば聞き取れるようになる」というセオリーに従って、

次に発音練習をはじめることにしました。

例文を1つずつ発音練習

本来は最初から発音練習をするのがベターですが、年始から引きずっていた激重の喉風邪をの回復を待って、発音練習を開始しました。

注音符号を読んで発音する

年末にオンラインレッスンを受けた際に、注音符号をパッと発音できないことがわかったので、

この課題改善も踏まえて、例文の注音符号を読む発音練習からはじめました。

(関連記事: はじめて、台湾華語のオンラインレッスンを受けました。

  • まずは自分で発音する
  • 次に例文音声を聞く
  • 注音や発音が明らかに違うところを修正して、もう一度発音する(自分の耳で気づける範囲)
  • わからない単語は、随時単語ページで確認する
  • わからない例文は、日本語訳を確認する

発音・意味を確認して、復唱に移ります。

例文音声を復唱する

次に1文ずつ例文を復唱しました。

例文再生には、アプリAudiproのリピートするごとに再生スピードを上げる機能を使いました。

  • x0.5倍速からスタート
  • 23例文全てを1周するごとに、x0.05ずつ再生速度を上げる
  • 安定して発音できるx06.5で何周か練習する

(参考:発音練習におすすめな音楽再生アプリAudipro(「台湾華語学習、はじめの1冊。」)

発音しながら注音と声調を思い浮かべることにもトライしてみましたが、x0.65倍速あたりで処理ができなくなりました。

またお手本に追いついて復唱すること自体、x0.75倍速あたりまでが限界でした。

例文音声の聞き取りをする

しっかり発音練習して、再び例文音声を聞いてみました。

覚えた例文

等倍速で再生しても、「聞き取れると感じる」ようになりました

ここで困ったのが、「聞き取れる」ではなく「聞き取れると感じる」と書いているんですが、

繰り返し発音練習したので、23文のうち21文は例文を覚えてしまっていました

なので、

「流れてくる音を聞き取れている」のか、

「聞き取れた一部から例文全体を思い出せるから、聞こえるように感じている」のか、

判別はむずかしくなってしまいました。

例)“爺爺的車,我已經還他了。

(引用:PAPAGO遊学村 (2023). 『単語と文法から学ぶ PAPAGO式台湾華語』アスク出版. p.213)

→ 「爺爺的」と聞くと、日本語で「祖父の車はもう本人に返しました。」を思い出せるので、例えば「我已經還他了」に聞き取れない音があっても、脳内で「我已經還他了」と中作文できるので、感覚としては「聞き取れた」と感じている可能性がある

これは、英語のリスニングで聞き取れなかった箇所を前後の文脈から予測する感覚に近くて、聞き取れたか聞き取れていないかの判別が難しくなりました。(1月22日時点)

追記:さらに2か月後の例文聞き取りの状況

「聞こえているのか、覚えてしまっているのかわからない」という状況になったのが、1月22頃。

そこから約2か月間、リスニングの範囲をLesson 1~29に広げて聞き流しを続けたところ、状況が変わってきました。

日本語の意味を覚えていないのに、意味がわかる例文がある、という状況になってきました。

つまり、いくらかは中文の聞き取りができるようになってきているようです!

発音練習でつまってしまった単語を含む例文

例文の23文のうち、発音練習でつまってしまったけど、なあなあにしていた単語がありました。

この単語を含む例文は、聞き取りでもその単語の箇所で「ん?」となって、やっぱり「中文理解用の思考回路」が断たれてしまう状況が確認できました。

例)“請您告訴我這棟大樓的地址。

(引用:PAPAGO遊学村 (2023). 『単語と文法から学ぶ PAPAGO式台湾華語』アスク出版. p.212)

→ 「這棟」も「大樓」も発音がピンときていなくて、この単語の箇所に差し掛かると、わからない!となってしまって、次に来る例文に意識が向けられなくなる。

この事象から、以下3点が今後の学習に活かせそうなことがわかりました。

  • 単語の発音が聞こえる(←発音できる)ようになることが、中文を聞き取るためには不可欠
  • わからない単語がきたときに、思考を止めない練習をしないといけない
  • 複数のリスニング教材を使って、例文を覚えているではなく、中文が聞き取れるという確認を取る

以上で、今回の「最終章の例文を使った中文が聞き取れるようになる手掛かりを探るチャレンジ」は一区切りとしました。

まとめ

文法学習書をお迎えして1か月、

中文の音に耳を慣らす練習をしつつ、中文が聞こえるようになる手掛かりを探ってみました。

目を通しただけの例文の聞き流しからわかったことは、

  • 日本語では平易な短い文章であっても、ちょっと発音に目を通しただけでは、聞き取るのはむずかしい
  • 何度も繰り返し音声を聞いても、“音”と“意味”のつながりを意識しなければ、発音は記憶に残らない
  • 自分の声で発音して練習することで、音と意味がより記憶に残る
  • わからない発音を聞いたときに、「中文理解用の思考回路」が途切れないように練習が必要
  • 例文を覚えたのか聞こえてるのかわからなくなるので、リスニング教材は複数に分散して、中文が聞き取れることを確認するのが良い

基本的には、そりゃ聞いただけじゃ意味ないよね~という想像通りの結果となりましたが

最終章の例文を使って、発音・リスニングに取り組んだことで、この学習書の範囲を体感して、

800語程度の語彙力ではまだまだ「中文を話せる」ようになるには長い道のりとも実感できました!

引き続き、中文学習をがんばっていきます。

言えるようになった例文をGoogle音声入力で試してみましたが、発音がまちがっているものも多く、発音練習はまた別でがんばらないといけなさそうです・・・!!