【2024年】パスポートのオンライン申請。旧姓併記はできた?できない?【海外赴任準備】

駐在準備

海外赴任準備でも重要度の高いのがパスポートの準備です。

パスポートはオンライン申請が可能になりましたが、1パスポートの種別ごとの申請できる・できないが自治体によって異なるため、自分が申請する自治体の「パスポートオンライン申請」の案内ページを確認することが不可欠です。

我が家は夫婦2人分のパスポートを国内からオンライン申請で更新したので、確認したポイントや取得までの流れをまとめました。

受取までの流れ

  • 1日目

    オンライン申請提出、申請の受付

  • 2日目

    差し戻し(署名写真が不鮮明のため)
    → 再申請

  • 3日目

    審査完了

  • 9日目

    受取可能日

  • 事前

    戸籍謄本の取寄せ(本籍地が県外のため郵送受取)

  • 1日目

    オンライン申請提出、申請の受付

  • 3日目

    別名併記(旧制)について電話にて確認あり、回答後同日中に審査完了

  • 9日目

    受取可能日

パスポートのオンライン申請に関する公式サイト

本記事は私個人の一例に、ネットで調べた内容を加えてまとめた内容です。
自治体や諸条件などによって交付までの日数が変動するため、ご自身の申請の際には、必ず最新の公式情報もあわせてお調べていただけますようお願いします。

\ 外務省サイトはこちら /

オンライン申請でも受け取りは窓口で本人のみ

大前提として、パスポートの受け取りは本人のみです。

オンラインと聞くと、新しいパスポートが郵送されてくることを想像していましたが、窓口に出向かなくていいのは「申請時のみ」でした。

“Q オンライン申請したパスポートの受け取りについての注意事項はありますか。
A オンライン申請の場合もパスポートの受け取りはご本人に行っていただく必要があります。”
出典:“よくあるお問い合わせ 国内からオンライン申請する”. 外務省. https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/page24_002153.html, (アクセス日:2024年2月9日)

オンライン申請ができるかの確認

それでは今回オンラインで申請にあたり、確認したポイントを書いていきます。

オンライン申請のチェックポイント
  • 1.住民票のある都道府県で申請する
  • 2.住んでいる自治体の窓口が対応している
  • 3.日程に余裕がある
  • 4.マイナンバーカード・読み取り可能なスマホを持っている

1.住民票のある都道府県で申請する

オンライン申請は、住民登録がある住所の窓口に限定されます。

わが家は今の自治体に引っ越してきた際に住民票を移していたのでこの条件はクリアしていました。

オンライン申請の対象
旅券申請及び交付窓口は、申請をされる方が住民登録をされている市町村になります。オンライン申請を利用する場合、熊本県に住民登録があり、マイナンバーカードに最新の住民登録情報が反映されている必要があります
出典:“旅券(パスポート)のオンライン申請手続きについて”. 熊本県ホームページ. https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/70/182675.html, (アクセス日:2024年2月6日)

“Q マイナンバーカードに登録してある住所とは異なるところに住んでいます。オンライン申請はできますか。(居所申請)
A マイナンバーカードに記載の住所を管轄する窓口でのみ申請可能です。オンラインでは居所申請はできません。”
出典:“よくあるお問い合わせ 国内からオンライン申請する”. 外務省. https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/page24_002153.html, (アクセス日:2024年2月9日)

2.住んでいる自治体の窓口が対応している

オンライン申請は、パスポートの種別ごとの申請できる・できないが自治体によって異なります

自分が申請する自治体の「パスポートオンライン申請」の案内ページを確認することが不可欠です。

🔎「○○(都道府県名) パスポート オンライン申請」で検索しました

結果、以下の条件でオンライン申請ができることがわかりました。

種別パスポート更新
(切替申請)
記載事項変更
(旧姓→新姓)の更新
申請方法オンライン申請のみで完結オンライン申請
+ 戸籍謄本の郵送

氏名や本籍などの記載事項変更がある場合、オンライン申請不可の自治体もあるようです。

私の申請先は、戸籍謄本(全部事項証明書)を提出することでオンライン申請が可能な窓口だったため、

2人ともオンライン申請することができました🙆‍♀️

戸籍謄本の送付については「受付票の発行」で書いています。

3.日程に余裕がある

自治体ごとにちがいはありますが、時間があまり余裕がない場合・急ぎの場合は、窓口を推奨しているようです。

“電子申請の注意点 窓口での申請よりも受取までに日数がかかることがあります 出発日が決まっていて日程にあまり余裕がない方、写真や署名に不安がある方は、窓口での申請をおすすめします。”
出典:“電子申請をする前にお読みください. 埼玉県”. https://www.pref.saitama.lg.jp/b0301/documents/denshishinseichuui.html, (アクセス日:2024年2月5日)

“最短で6営業日後(およそ1週間後)です。(紙申請と同じ日数です。) お急ぎの場合は紙申請をご検討ください。
出典:“電子申請手続き方法”. 大阪府. https://www.pref.osaka.lg.jp/passport/top/denshi_tetsuzuki.html, (アクセス日:2024年2月5日)

今回わが家は夫婦そろってパスポートの期限自体が迫っていて、更新を急いでいました。しかし、パスポート用の写真をスマホで撮る予定だったため、万一はじかれてもすぐに再申請できるよう、オンライン申請してみることにしました。

4.マイナカード読み取り可能なスマホを持っている

オンライン申請では、「マイナポータル」アプリ(以下、専用アプリ)でスマホを使ってマイナンバーカードを読み取る必要があるため、手持ちの機種が対応しているか確認しました

\ マイナポータルアプリに対応しているスマホ /

iPhone15とサブ機として使っている2021年発売のミドルレンジスマホのどちらも対応していました。

実際にパスポートをオンライン申請する

①:専用アプリのインストール

スマホに専用アプリをインストールします。

マイナポータル

マイナポータル

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申請に不備があった際に差し戻されるので、アプリの通知はONがおすすめです(メール通知もあります)

②:専用アプリでログイン

専用アプリを開き、マイナンバーカードを読み取りログインします。(初回は利用者登録必須)

\ ログイン・利用者登録の手順はこちら /

「2種類のマイナンバーカード用パスワード」が必要になりますが、何度か間違うとロックがかかってしまうので、早めに再設定した方が良いかもしれません。

参考「パスワードのロックを解除する」

“マイナンバーカード用署名用電子証明書については、5回連続で現在のパスワードを間違って入力した場合、パスワードがロックされ、利用できなくなります。”

(出典:“パスワード設定 / パスワードを初期化する(パスワードのロックを解除する) | 使い方”. マイナポータル. https://img.myna.go.jp/manual/04-07/0220.html, (アクセス日:2024年2月5日)

③:パスポート申請

再度アプリでログイン後、パスポート申請のページにアクセスします。

専用アプリからログインする

画面下部メニューの「🔎(虫眼鏡アイコン)さがす」を選ぶ

「キーワード」欄下のハッシュタグ「#パスポート」を選ぶ

「パスポート取得・更新」を選ぶ
参考:マイナポータル「04 国機関の手続に申請する – パスポート申請 -」

カードの読み取り位置に注意

iPhoneとAndroidでマイナンバーカードの読み取り位置が異なります。うまく合わせないと、エラーではじかれやすいので注意した方がよいです。

\ マイナポータルでチェック /

※「2: マイナンバーカードを認証する」の欄を参照

Androidの読み取り位置

iPhoneの読み取り位置

④:顔写真・自署画像の用意

顔写真

スマホで撮影

写真アプリで明るさの修正

証明写真用アプリで切り抜き

証明写真用アプリは今回Pashatto®を使いました。

パシャット 写真プリント・印刷・現像・証明写真

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自署画像

白い紙に氏名を書いてスマホで撮影

写真アプリで調整

自署画像は、A4用紙にボールペンで書いたところ、「文字が全体的に薄くて確認できません。」という事由で差し戻しがありました。

細マジックで書き直し再提出してOKになりました。

⑤:受付票の発行

申請後、マイナポータル上で「受付票」が発行されます。

受付票の使用場面
  • パスポートを窓口で受け取る際に提示
  • 戸籍謄本を郵送する際に添付(必要な人のみ)

⑥:戸籍謄本(全部事項証明書)の郵送

「窓口が対応している申請内容である」で書いたように、私は旧姓→新姓の変更があったため、戸籍謄本(全部事項証明書)をパスポート窓口に郵送する必要がありました。

簡易書留で送付する資料
  • 発行から6か月以内の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書
    ※戸籍抄本(戸籍個人事項証明書)は不可2
  • 受付票

戸籍謄本の送付方法、宛先、添付資料などの詳細は、以下2つから確認することができます。

参考: 戸籍謄本の送付についての資料

外務省サイト「国内からオンライン申請する」
→ 「2 申請に必要なものを準備する」
①:「戸籍謄本の窓口への郵送方法についてはこちらをご参照ください。(PDF)」
②:「戸籍謄本の窓口への郵送方法についての説明動画はこちらをご参照ください。」

<2024年6月10日追記>
私のときにはなかった説明動画が新しく追加されていました!重要なポイントがわかりやすく説明されているので、私が申請するときに欲しかったくらいです・・・!

⑦:オンライン申請の審査完了・受け取り

オンライン審査が完了するとアプリとメールで通知がありました。

申請時と同様の手順で専用アプリにログインし、パスポートのページを確認します。

「受取可能日」以降に窓口でパスポートを受け取ります

受け取りの際に、先述の受付票のQRコードを見せる必要があるため、PDFファイルをダウンロードしていきました。

私のiPhone 15 Plusでは受付票がエラーで開くことができませんでした。(繰り返しダウンロードしなおしても、ダウンロードしたファイルを外部サーバーにアップロードしてAndroidスマホから開いてもエラーという状況)
最終的に、Androidスマホでダウンロードすることで、受付票を確認することができました

以上で、オンライン申請でのパスポート更新は完了しました。

番外編:今回の更新では旧制併記はしませんでした。

結論から言うと、制度上はパスポートに旧姓を併記(別名併記)できるようになった3ものの、海外赴任のビザ取得を踏まえて、今回は併記しないことにしました。

というのも、オンライン申請後、パスポート担当者から連絡があり、

  • 航空券を取った会社に事前に連絡しなければ円滑な渡航が難しい場合がある
  • 別名併記が日本独自なので、入国審査の際に現地の言語で説明しなければいけない場合がある
  • ビザ取得に支障がある可能性があり、ビザを取得する大使館での判断となる

といったことを知りました。

こちらの説明を受け、今回は併記を見送ることにしました

現時点では、ビジネスや学会など具体的な用途がなければ、併記するのはリスクでしかないという印象を受けました。

“ご注意!旅券面に旧姓・別名が記載されていたとしても,ビザ及び航空券を旧姓・別名で取得することは困難と考えられますのでご注意ください。
渡航先国の出入国管理当局等は,必ずしも日本旅券独自の別名併記制度に精通していないことから,旅券に括弧書きで記載された旧姓・別名の説明を求められる場合があります。
このような場合,まずは旅券の所持人が御自身で旅券に併記された氏及び(又は)名についてご説明いただく必要があります。”
出典:“旧姓併記・別名併記のご案内”. 福岡県庁ホームページ. https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/betsumeiheiki.html, (アクセス日:2024年2月5日)

“カッコ付きのお名前を続けて入力してご予約された場合、KIOSKでの自動チェックインサービスはご利用いただけません。チェックインの際は空港チェックインカウンターへお越しください。”
出典:“パスポート上の名前にカッコがついています。ウェブ予約の際、氏名はどのように入力すればいいですか?”. 国際線・JALマイレージバンクに関するQ&A. https://faq-ar.jal.co.jp/app/answers/detail/a_id/26456/, (アクセス日:2024年2月9日)

現時点で上記の情報以外に詳しく調べたり、問い合わせしたりはしていません。
「帯同=パスポート旧姓併記不可」ということではないのでご留意ください。

パスポートの旧姓・別名併記はこちらの記事がまとまっていてわかりやすかったです。

さいごに:オンライン申請が便利

時間が限られる中で、申請のためだけに窓口に出向く必要がないのが便利でした。

個人的には証明写真がスマホだけで用意でき、差し戻されることもなかったのが特に助かった点です。

ひとつずつ着実に準備して行きたいと思います

参考資料

  1. 参考:“2023年3月27日から「パスポートを更新する(切替申請)」については、全国でオンライン申請が可能になりました。”. 外務省. https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202301/1.html, (アクセス日:2024年2月5日) ↩︎
  2. 参考:“パスポートの申請はオンラインで!【戸籍謄本の送付について編】“. 外務省 / MOFA. 0:50. YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=JYEVynAoxvo,(アクセス日:2024年6月10日) ↩︎
  3. 参考:“旅券(パスポート)の旧姓併記について”. 外務省. https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press24_000081.html, (アクセス日:2024年2月5日) ↩︎